2023年春 注目の投資領域:Z Venture Capital
Z Venture Capital(以下、ZVC)は、挑戦するスタートアップとともに未来を創ります。新しいスタートアップとの接点を見つけるため、今回「メディア・コマース・フィンテック」の領域を担当するキャピタリスト3人に、2023年春に注目している投資領域について聞きました。
いま、私たちが何に注目しているのか。この記事を通じて、皆さんとZVCに接点が生まれることを期待しています。キャピタリストへの事業の相談、壁打ちも随時行っていますので、Twitterやオフィスアワーを通じて気軽にご連絡ください!
なお、本記事で使用しているキャピタリストの画像は、ZVCの注目領域であるAIを活用した話題のアプリ「SNOW」を提供するSNOW Japan株式会社の協力のもと、AI Avaterを使用しています。このように生活に変化を与えてくれるサービスが一つでも多く生まれるために、私たちZVCはスタートアップとともに前進し、そして事業を全力でサポートしていきます(画像が面白いと思った方は、ぜひメンバーのTwitterもフォローしてね)。
今回記事を作成するにあたり、メンバーの紹介をどうしようかと悩み、色々と試しました。結果としてSNOWが最もバリエーションがあり、コスパも良く、最終的にはSNOW一択でした。なお、商用利用を目的としたコンテンツ使用は基本的には許可されておらず、事前にSNOW Japanに確認し了承のもと使用しています。SNOW Japanの皆様、ご協力ありがとうございました(コミュニティマネジャー高橋より)。
メディア担当 亀岡千泰(@ChihiroKameoka)
次世代SNS
長年、SNSの定番だったFacebookはZ世代には使われなくなり、TikTokは情報漏洩の観点から各国で禁止の動きが出ているため、日本でも禁止される可能性があります。また、Z世代に人気の位置情報ベースのSNSであるZenlyは2023年2月3日でサービスを終了しました。一方、足元では、メタバース・アバターを活用したSNSが話題になってきています。次に人気を獲得するSNSが何になるか、動画、位置情報、メタバースなどをキーワードにして注目しています。
ショート動画
TikTok、Instagram Reels、Youtube Shorts、LINE VOOMなど主要プラットフォーマーがショート動画に力を入れています。中国ではショートドラマが流行するなど、Z世代を中心にショート動画のニーズは着実に増えてきています。また、将来的にはGenerative AIの活用によって動画制作の方法・コストが劇的に変化すると考えています。TikTokが禁止された場合のポストTikTokアプリに加え、今後は特定の分野に特化した動画プラットフォームも人気になる可能性があると考えています。ドラマ・アニメ・Vtuberなどの分野を中心にショート動画に注目です。
Web3
Web3がバスワードとなった2022年は、投資的・投機的な使われ方が中心でした。しかし、今後はWeb3の活用によってユーザーの体験そのものがリッチになり、二次流通の際には大元の権利者に収益が入るようになるなど、従来のビジネスモデルを変革するサービスが出てくると考えています。特にゲームや音楽、二次創作のプラットフォームなどとの相性が良いと考えており、Web3の技術を活用した新しいサービスに私たちは注目しています。
コマース担当 内丸拓(@Uchimaru_ZVC)
加速するメディアとコマースの融合
この数年、中国・アメリカを中心にSNS要素を持つソーシャルコマース、特に動画を視聴しながら商品を購入するライブコマースが、大いに盛り上がっています。また、NFTの技術は、デジタルコンテンツの売買を可能にし、さらにNFTを所有する者だけが特別なコンテンツ/体験を得ることができる形を作り出しました。このように、今後はメディアとコマースの垣根はさらになくなり、不可分なものになっていくと考えています。「コンテンツを消費している間にモノ・サービスを購入している」という時代において誕生する新しいサービスに注目しています。
Generative AIによるコマース革命
2022年に登場し大きな話題となったChat-GPT等のGenerative AIは、コマース領域において革命を起こす可能性を持っています。Generative AIを活用することで、EC上のLP・記事等のコンテンツ、商品の画像・紹介文等のクリエイティブを自動で生成できるようになります。店舗で実際に店員に相談しているかのような商品の検索・レコメンド体験も実現するかもしれません。顧客からの問い合わせにも全自動で対応できるAIカスタマーサポートにも期待できます。このようにGenerative AIを活用することで生まれる新しいサービスに注目しています。
また、コマース領域では不動産仲介、旅行代理店をはじめとするオンライン化が遅れをとっているサービスに引き続き注目しています。特に、今年は規制緩和に伴うヘルスケアにも注目です。このように新たな技術、コロナ禍によって、既存の巨大企業をひっくり返す大きなチャンスが到来していると感じています。新たなテックジャイアントが生まれることを夢見つつ、起業家の皆様と事業アイディアのディスカッションをさせて頂きたいです!
フィンテック担当 湯田将紀(@yudamasak1)
AI フィナンシャル アドバイザー
新型コロナの影響による労働環境の変化やロシア・ウクライナ問題による物価の上昇などを背景に、お金の管理に対する課題は大きくなっています。短期的な資金繰りの解消や安定的な資産運用を求めるニーズはさらに高まっていくでしょう。これに対して、Chat-GPTのようなML(機械学習)、AI技術は解決策の一つだと考えます。AIによるサポートを受けることで、これまで難易度が高かったお金に関する意思決定が容易に行えるようになっていきます。支払い、融資、返済、資産運用など各領域でユーザー体験の変革が起こる可能性があります。先行する海外と同様、コンシューマー向けに対話形式のアドバイスや自動的に最適な商品を提案するサービスの誕生に期待しています。
給与デジタル払い
今年 4 月に給与デジタル支払いが解禁されます。デジタルマネーによる支払いが可能となることで、給料や経費、福利厚生などの企業と従業員を取り巻くお金の流れが柔軟になります。例えば、週給の導入や、特別奨励金のようなものも導入しやすくなる可能性があります。企業がそうした機能を競争優位として実装していく動きや、業界や企業ポリシーの違いから生まれる様々なニーズに答えるための新しいミドルウェアレイヤーのサービスが生まれるかもしれません。近年、企業向けのバックオフィス SaaS やB2B領域におけるデジタルペイメントの浸透も加速しています。この流れと交わりながらPayroll エコシステムを取り巻く変化に、今年は注目しています。
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